|
先週、ブログトップにも告知したように1年ぶりの検査入院をした。 特別に悪い症状が出ていた訳でもなく、定期的なメンテナンスの一環での入院である。 脳血管の疾患というのは、1度発症するとどうしても脳の血管全体が弱く脆くなり、未発症の健康な人よりも再発のリスクが数倍に高くなるようで、定期的な検査と経過観察が欠かせないという。しかも僕の場合には水頭症にもなっているので、なおさら十分な注意が必要になる。 検査当日はいつも通りの時間に起床し、朝食は普通に済ます。検査の6時間前からは一切の飲食を止めることと検査の注意書きにあるので、14時からの検査に備えるには朝8時が最終リミットになる。当然、昼食は摂れず、夜まで飲まず食わずで日干しにされることは昨年の検査の時に経験済みである。 病棟に入ってみて驚いたのは、1年前に入院した時と比べて病院スタッフの顔ぶれがガラリと変わっていたことだった。初めて見る看護士が圧倒的に多く、僕の発症当初から世話をしてくれていた顔見知りの看護士さんや、外来で受診しに来た時にいつも声をかけてくれていた看護助手さんも見当たらない。2人しかいない脳外科医のうちの1人もすでに退職していなくなっていた。病院などは人の出入りが激しいとは聞いていたが、実際に自分がそれを目の当たりにすると、いささかの緊張が走る。もちろんスタッフはみんなプロなので、その技術や治療に関しての不安などは抱いていないが、最初から全部、自分のことを分かってくれている人達にケアしてもらえるという安心感は、患者にとって治療技術以上の何物にも代えがたいものがある。 病室に案内され、病院指定の寝間着に着替える。今回、僕の担当になった女性の看護士の方も、やはり初めてお目にかかる方で、つい最近この病院に来たばかりの新しいスタッフだという。最初に見た時の印象では20代前半ぐらいにしか見えないが、落ち着いた対応と慣れた仕事ぶりから判断するに、実際には20代後半ぐらいだろうか。見た目もなかなかチャーミングであること以上に、話がうまいのが僕の採点基準では非常に高得点だ。ひとまずは安心して入院することができそうである。 人によっては個室でないと眠れないという人もいるようだが、僕は逆に大部屋の方が落ち着くので大部屋を希望した。料金が格段に安いこともあるがそれだけではない。ICUを出た直後に1日だけ個室に入れられたことがあったが、深夜の病院内に夜通し響き渡る患者達のうめき声がある種ホラー映画のようで、1人で寝る個室だと薄気味悪くてかえってよく眠れなかった経験があるからだ。 検査が始まるまでの間に、様々な問診に答えながら点滴が始まった。これらは全て血管造影検査の為の準備である。いつ出るか、いつ出るかとビクビクしていると、ついにもうう一つの1大イベント(?)「剃毛」の話題が女性看護士の口から切り出された。 看護士Aさん「マチベーさんは去年もやっている(※)から分かると思うんですけど、検査の時に足の付け根から管を入れるんですよ。それで下の毛はお家で剃って来てますかね?」 マチベー「(ついに来たな)あー、去年は最初、足から入れるといって看護士さんに剃ってもらったんですけど、最終的に腕からやってもらったんで、結果的には必要無かったんじゃないかと思って。今年も腕からやってもらいたいんですよ。」 看護士Aさん「それがね、先生が足からやった方が安全だし確実だから足からにしましょうって、おっしゃってるんですよ。だから・・・イヤでしょうけど・・・ね。」 マチベー「えー!?マジで!それは確かに知っているんですけど、そこをなんとか腕からやってもらえませんかね?汗。」 ゴネる僕。しかし先方もそれは想定内のこと。軽くいなされてしまう。 看護士Aさん「毛を剃るぐらい、いいじゃないの!すぐまた生えてくるんだからさ♪」 脳天気に笑って答える看護士の素敵な笑顔が悪魔の微笑みに見える。 マチベー「い、いやっ、剃るのも確かにイヤなんですけどね!それよりもっとイヤななのがアレですよ!アレ!滝汗。」 看護士Aさん「アレって何?」 マチベー「あの〜、い、いわゆる、おしっこの管!ホラ、足からカテーテル入れると一晩は歩けなくなるでしょ?ということは、必然的におしっこの管を先っぽから入れられちゃうじゃないですか!」 必死で抵抗を試みる僕。 看護士Aさん「アレそんなにイヤなの?痛いから?確かに痛いよね〜。見るからに痛そうだもん。前に血だらけになってる人見たことあるし。もっとも、アタシ達はちっとも痛くないから、関係なくズンズン入れちゃうけどね!アハ♪頑張ってね♪」 マチベー「『アハ』じゃないってば!!ホント、他人事だと思ってるでしょ!?」 看護士Aさん「ウン♪だってアタシには、その痛みは分かってあげられないモン♪こればっかりはねぇ〜。 でも大丈夫だよ!おしっこの管は入れなくて済むかもしれないからさ。」 マチベー「へ?そうなの?なんだ〜。それ聞いてちょっとホッとした。足からやったら必ず入れるもんなんだと思ってた。」 ・・・これが僕を言いくるめる為の作戦であったことは後になってから分かった。 足の付け根から冠動脈の中に直径1ミリ程のカテーテルという管を入れる為、術後その患部は固定バンドのようなもので固定して止血する。そうしなければ危険だからだ。そして股関節の患部を固定するということは、すなわち歩行の自由が奪われることを意味する。つまりその日1日だけは寝たきりの状態になり、1人でトイレに行くことは不可能になる。ということは恐怖の「おしっこの管」挿入は必然となるのである。 ・・・ちょっと考えればすぐに分かりそうな理屈だが、おそらくその時の僕は現実から逃れたい一心で、心が現実を直視することを拒否したのだろう。僕は渋々ながら、彼女の言葉に一縷の望みを託して足から管を挿入しての検査を受け入れ、剃毛にも応じることとなった。本当なら最後まで抵抗し続けたいところだったが、命を預ける立場上、医師の判断には逆らえない。逆らうと何か良からぬアクシデントが起こるのではないかと心配になるからである。助けてもらう側の患者の立場というのはかなり弱い。 看護士Aさん「じゃ、どうします?自分でやります?イヤならアタシが剃ってあげるケド・・・♪」 イタズラっぽく、笑みを浮かべる女性看護士は、明らかに僕の反応を面白がっていた。 ・・・22へ続く くも膜下出血に関する記事一覧はコチラで→くも膜下出血関連記事一覧 脳動脈瘤がある人の不安と選択―脳ドック&脳卒中完全ガイド
|
| << 前記事(2006/04/19) | トップへ | 後記事(2006/04/22)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
また、すごナースに(o_ _)ノ彡☆バンバン ギャハハハ |
v740gle 2006/04/21 22:11 |
わわわ・・・。 |
きりしまあんにゃ 2006/04/22 00:20 |
昨晩は隣の研究室で夜中の2時まで飲み。こちらの記事を文字表示最大にして「隣の研究室の」教授と学生10名ばかりで読んでました。 |
らび 2006/04/22 17:20 |
続くんだww |
コジーン 2006/04/22 22:02 |
女性看護士の笑みは、小悪魔的それとも本当に悪魔的? |
カモネギ 2006/04/22 23:42 |
大変でしたね〜。 |
エビ(AB) 2006/04/23 07:33 |
退院、おめでとうございます。 |
☆リグレット☆ 2006/04/23 08:51 |
顔見知りの看護士さんがいなくなって心細かったでしょうね! |
みょうがの芯 2006/04/24 00:29 |
あれ?つづくって、、、競馬記事じゃん、、、 |
猫姫少佐現品限り URL 2006/04/24 00:46 |
無事のご帰還お疲れ様でした。 |
タ〜コ 2006/04/25 09:36 |
v740gleさんこんにちは!返事遅くなってすいません! |
マチベー 2006/04/25 14:00 |
きりしまあんにゃさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:06 |
らびさんお久しぶりです!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:10 |
コジーンさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:14 |
カモネギさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:20 |
エビさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:26 |
リグレットさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:29 |
みょうがの芯さんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:34 |
猫姫さんこんにちは!返事遅くなってすいませんです! |
マチベー 2006/04/25 14:39 |
タ〜コさんこんにちは!ご心配頂いてありがとうございました。 |
マチベー 2006/04/25 14:47 |
| << 前記事(2006/04/19) | トップへ | 後記事(2006/04/22)>> |