くも膜下出血からの退院後21!1年ぶりの検査入院(と剃毛)

先週、ブログトップにも告知したように1年ぶりの検査入院をした。

特別に悪い症状が出ていた訳でもなく、定期的なメンテナンスの一環での入院である。
脳血管の疾患というのは、1度発症するとどうしても脳の血管全体が弱く脆くなり、未発症の健康な人よりも再発のリスクが数倍に高くなるようで、定期的な検査と経過観察が欠かせないという。しかも僕の場合には水頭症にもなっているので、なおさら十分な注意が必要になる。
検査当日はいつも通りの時間に起床し、朝食は普通に済ます。検査の6時間前からは一切の飲食を止めることと検査の注意書きにあるので、14時からの検査に備えるには朝8時が最終リミットになる。当然、昼食は摂れず、夜まで飲まず食わずで日干しにされることは昨年の検査の時に経験済みである。

病棟に入ってみて驚いたのは、1年前に入院した時と比べて病院スタッフの顔ぶれがガラリと変わっていたことだった。初めて見る看護士が圧倒的に多く、僕の発症当初から世話をしてくれていた顔見知りの看護士さんや、外来で受診しに来た時にいつも声をかけてくれていた看護助手さんも見当たらない。2人しかいない脳外科医のうちの1人もすでに退職していなくなっていた。病院などは人の出入りが激しいとは聞いていたが、実際に自分がそれを目の当たりにすると、いささかの緊張が走る。もちろんスタッフはみんなプロなので、その技術や治療に関しての不安などは抱いていないが、最初から全部、自分のことを分かってくれている人達にケアしてもらえるという安心感は、患者にとって治療技術以上の何物にも代えがたいものがある。

病室に案内され、病院指定の寝間着に着替える。今回、僕の担当になった女性の看護士の方も、やはり初めてお目にかかる方で、つい最近この病院に来たばかりの新しいスタッフだという。最初に見た時の印象では20代前半ぐらいにしか見えないが、落ち着いた対応と慣れた仕事ぶりから判断するに、実際には20代後半ぐらいだろうか。見た目もなかなかチャーミングであること以上に、話がうまいのが僕の採点基準では非常に高得点だ。ひとまずは安心して入院することができそうである。
人によっては個室でないと眠れないという人もいるようだが、僕は逆に大部屋の方が落ち着くので大部屋を希望した。料金が格段に安いこともあるがそれだけではない。ICUを出た直後に1日だけ個室に入れられたことがあったが、深夜の病院内に夜通し響き渡る患者達のうめき声がある種ホラー映画のようで、1人で寝る個室だと薄気味悪くてかえってよく眠れなかった経験があるからだ。
検査が始まるまでの間に、様々な問診に答えながら点滴が始まった。これらは全て血管造影検査の為の準備である。いつ出るか、いつ出るかとビクビクしていると、ついにもうう一つの1大イベント(?)「剃毛」の話題が女性看護士の口から切り出された。

看護士Aさん「マチベーさんは去年もやっている(※)から分かると思うんですけど、検査の時に足の付け根から管を入れるんですよ。それで下の毛はお家で剃って来てますかね?」

マチベー「(ついに来たな)あー、去年は最初、足から入れるといって看護士さんに剃ってもらったんですけど、最終的に腕からやってもらったんで、結果的には必要無かったんじゃないかと思って。今年も腕からやってもらいたいんですよ。」

看護士Aさん「それがね、先生が足からやった方が安全だし確実だから足からにしましょうって、おっしゃってるんですよ。だから・・・イヤでしょうけど・・・ね。」

マチベー「えー!?マジで!それは確かに知っているんですけど、そこをなんとか腕からやってもらえませんかね?汗。
ゴネる僕。しかし先方もそれは想定内のこと。軽くいなされてしまう。

看護士Aさん「毛を剃るぐらい、いいじゃないの!すぐまた生えてくるんだからさ♪
脳天気に笑って答える看護士の素敵な笑顔が悪魔の微笑みに見える。

マチベー「い、いやっ、剃るのも確かにイヤなんですけどね!それよりもっとイヤななのがアレですよ!アレ!滝汗。

看護士Aさん「アレって何?」

マチベー「あの~、い、いわゆる、おしっこの管!ホラ、足からカテーテル入れると一晩は歩けなくなるでしょ?ということは、必然的におしっこの管を先っぽから入れられちゃうじゃないですか!
必死で抵抗を試みる僕。

看護士Aさん「アレそんなにイヤなの?痛いから?確かに痛いよね~。見るからに痛そうだもん。前に血だらけになってる人見たことあるし。もっとも、アタシ達はちっとも痛くないから、関係なくズンズン入れちゃうけどね!アハ♪頑張ってね♪」

マチベー「『アハ』じゃないってば!!ホント、他人事だと思ってるでしょ!?

看護士Aさん「ウン♪だってアタシには、その痛みは分かってあげられないモン♪こればっかりはねぇ~。
でも大丈夫だよ!おしっこの管は入れなくて済むかもしれないからさ。」

マチベー「へ?そうなの?なんだ~。それ聞いてちょっとホッとした。足からやったら必ず入れるもんなんだと思ってた。

・・・これが僕を言いくるめる為の作戦であったことは後になってから分かった。
足の付け根から冠動脈の中に直径1ミリ程のカテーテルという管を入れる為、術後その患部は固定バンドのようなもので固定して止血する。そうしなければ危険だからだ。そして股関節の患部を固定するということは、すなわち歩行の自由が奪われることを意味する。つまりその日1日だけは寝たきりの状態になり、1人でトイレに行くことは不可能になる。ということは恐怖の「おしっこの管」挿入は必然となるのである。
・・・ちょっと考えればすぐに分かりそうな理屈だが、おそらくその時の僕は現実から逃れたい一心で、心が現実を直視することを拒否したのだろう。僕は渋々ながら、彼女の言葉に一縷の望みを託して足から管を挿入しての検査を受け入れ、剃毛にも応じることとなった。本当なら最後まで抵抗し続けたいところだったが、命を預ける立場上、医師の判断には逆らえない。逆らうと何か良からぬアクシデントが起こるのではないかと心配になるからである。助けてもらう側の患者の立場というのはかなり弱い。

看護士Aさん「じゃ、どうします?自分でやります?イヤならアタシが剃ってあげるケド・・・♪
イタズラっぽく、笑みを浮かべる女性看護士は、明らかに僕の反応を面白がっていた。
・・・22へ続く

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この記事へのコメント

2006年04月21日 22:11
また、すごナースに(o_ _)ノ彡☆バンバン ギャハハハ
語るも涙、聞くも涙のお話になりそうです。
聞く方はもちろん、(o_ _)ノ彡☆バンバン ギャハハハの涙ですが。
光景が目に浮かぶのが、(o_ _)ノ彡☆バンバン ギャハハハ

きりしまあんにゃ
2006年04月22日 00:20
わわわ・・・。
看護士って剃刀も使えなきゃいけないのか・・・。
私がやったらカテーテルの前にそれで惨事を引き起こしそう・・・。

>アタシ達はちっとも痛くないから
マチベーさんにだから言えたことだと思うけど
個人的には配慮に欠けた発言に聞こえるな。
痛みや苦痛があるから治療に消極的になってしまう人も多いのだから。
らび
2006年04月22日 17:20
昨晩は隣の研究室で夜中の2時まで飲み。こちらの記事を文字表示最大にして「隣の研究室の」教授と学生10名ばかりで読んでました。
「卑猥な記事や画像を研究室で無理矢理見せること」
ちょうど机のうえにあったセクハラ防止パンフレットにかかれてた事例。私がセクハラで訴えられないことを祈っててください。
2006年04月22日 22:02
続くんだww

さりげなく健康優良児の私は入院というものをしたことがないので
病院にすこし憧れが・・・。なるほどなるほど、でした。


>だってアタシには、その痛みは分かってあげられないモン

当然冗談でしょうが、わかろうとしてほしいですねw
”息子”というほど大切な存在ですもんねぇ・・・。
2006年04月22日 23:42
女性看護士の笑みは、小悪魔的それとも本当に悪魔的?
検査のとき、お互いに心に余裕があるときのこういうコミュニケーションは、楽しんですよね。
続きでは、その女性看護士の詳細を希望です(笑)

カテーテルは、僕もなんどか経験しております。
カテーテルを挿入したときの痛さは、頭まで突き抜ける痛さなんで嫌です。
けど、手馴れた人がしたときには、別の世界観に目覚めそうになりましたが(爆)
2006年04月23日 07:33
大変でしたね~。
でもこんなに細かく観察しているのは、経験者の余裕というものでしょうか。
私の父は心臓の手術のとき、こに「足の付け根」から行って、その後安静にしていなかったので出血多量になりました。本来の病気以外で命を失うところでした。
看護士さんっておしゃべりなほうが良いですよね。人との会話はやはり癒しになるんでしょうね。患者さんもおしゃべりなほうがいいかもですね(!?)
2006年04月23日 08:51
退院、おめでとうございます。
ご無事でよかったです。ホッとしました(^^)
2006年04月24日 00:29
顔見知りの看護士さんがいなくなって心細かったでしょうね!
たかが検査でも、結構辛いですよね!!
2006年04月24日 00:46
あれ?つづくって、、、競馬記事じゃん、、、
しかし笑い話のように書けるということは、結果良好だったのですね?
いぁごめんなさい、笑ってしまいました、、、ぷぷっ、、
で、今は、、パイ、、ぷぷっ、、
タ~コ
2006年04月25日 09:36
無事のご帰還お疲れ様でした。
看護士さんって、時々ドッキリするくらい物事はっきりいう時あるけど、
看護士さんのイメージが笑顔で優しいって思ってるからそのギャップなのかね?
話しやすい看護士さんも魅力的だけど(*^。^*)

出産で陣痛きた時、付き添ってた若~~~い看護士さんが
「今より、もっと痛くなりますよ」
なんて言ってくれちゃったけどさ、
「おめ~子供生んだ事ないだろ!」と言いたくなったよw
マチベー
2006年04月25日 14:00
v740gleさんこんにちは!返事遅くなってすいません!
>また、すごナースに(o_ _)ノ彡☆バンバン ギャハハハ
ウケて下さってありがとうございます!笑。よろしければぜひ続きもご覧下さいませ!
>語るも涙、聞くも涙のお話になりそうです。
もう涙も枯れ果てました!?涙。
マチベー
2006年04月25日 14:06
きりしまあんにゃさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
>マチベーさんにだから言えたことだと思うけど個人的には配慮に欠けた発言に聞こえるな。
おっしゃる通り、人によっては過剰に反応して逃げ出してしまう人もいるかもしれない発言かもしれませんね。でも幸い、この看護士さんはちゃんと空気が読めるタイプの方で、誰にでもあのような言葉を言う無神経な人では無かったです。僕のキャラクターを会話の雰囲気などからすぐに察知して、あのような冗談を言って和ませようとしてくれたようです。
>私がやったらカテーテルの前にそれで惨事を引き起こしそう・・・。
アベサダ事件のように切り落としてしまって大ニュースとか・・・。
マチベー
2006年04月25日 14:10
らびさんお久しぶりです!返事遅くなってすいませんです!
>昨晩は隣の研究室で夜中の2時まで飲み。
相変わらずお忙しいようで。でもこんなブログをみんなで読めるようなフレンドリーな研究室ならストレスもほとんど無いですよね?笑。
>「卑猥な記事や画像を研究室で無理矢理見せること」
それは確かにセクハラですが、幸いこのブログにはそのような記事や画像は極めて少ないかと思われますので、たぶんセーフでしょう!?笑。
マチベー
2006年04月25日 14:14
コジーンさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
>さりげなく健康優良児の私は入院というものをしたことがないので病院にすこし憧れが・・・。
僕も自分が病気で入院するまではそうでしたよ。病院は本当に楽しくて居心地が良くていいところですよ!病気さえしていなかったら・・・の話ですけど!あ、病気にならないと入れないですね!爆。
>当然冗談でしょうが、わかろうとしてほしいですねw
看護婦さんに限らず、扱いが乱暴な女性っていますよね?経験豊富なコジーンさんならよーくご存じかと思いますけど!?笑。
マチベー
2006年04月25日 14:20
カモネギさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
>カテーテルは、僕もなんどか経験しております。
そうでしたか。カモネギさんが経験されたのは検査用のカテーテルの方ですか?それとも尿道カテーテルの方?
>手馴れた人がしたときには、別の世界観に目覚めそうになりましたが(爆)
というぐらいだから、きっと尿道の方でしょうか!笑。
笑顔は小悪魔的かな。少なくとも悪魔では無かったです。凄く笑顔の素敵な方でした。続きの記事も公開したので、よろしければぜひまたいらして下さい!薬が効いていてボーっとしていたせいか、詳細というほどハッキリと思い出せなくて詳しい情報は書けませんでしたけど!苦笑。
マチベー
2006年04月25日 14:26
エビさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
>こんなに細かく観察しているのは、経験者の余裕というものでしょうか。
そうですね。検査入院も今回で2度目ですし、最初に発症した時の入院も合わせるとかなりの入院期間になりますので、だいぶ余裕を持って過ごすことが出来ましたね。
>私の父は心臓の手術のとき~本来の病気以外で命を失うところでした。
とのことですが、それはお父さんだけでなく病院側の管理態勢にも問題がありますよね。今日新たに更新したこの記事の続きにも書きましたが、僕の時にはホントに身動き一つ取れないように厳重に固定されてましたので、そういった事故は起こりませんでした。もしかすると万が一のことが起きていたら、あやうくエビさんが原告側に立って裁判を起こすことになっていたかもしれませんよ!無事に済んで良かったですね。
マチベー
2006年04月25日 14:29
リグレットさんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
お陰様で何事もなく無事に退院できました。ご心配頂いてありがとうございます!ご家族の皆さんにもよろしくとお伝え下さい。
何か自分へのお祝いに、リクエスト曲を考え中です!思いついたらまたレッド君のところに書き込みしに行かせて頂きますね!その時はお願いします!笑。
マチベー
2006年04月25日 14:34
みょうがの芯さんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
>顔見知りの看護士さんがいなくなって心細かったでしょうね!
そうなんですね。よく知っている人がいると思って安心しきっていたので、知らない人ばかりになっていたのには少し面食らってしまいました。
>たかが検査でも、結構辛いですよね!!
ちょっと血を抜くだけとか、ちょっとオシッコを取るだけの検査ならどうってこと無いんですけど、足から管を突っ込む検査となるとなかなか辛いものがあります。もう10日ぐらい経つんですが、いまだに右足の付け根が少し痛みますね。今までの不摂生のツケをまとめて払わされているだけなので、誰にも文句は言えませんけど・・・笑。
マチベー
2006年04月25日 14:39
猫姫さんこんにちは!返事遅くなってすいませんです!
>あれ?つづくって、、、競馬記事じゃん、、、
遅くなりましたが、続きもUP致しましたのでどうぞご覧下さいませ!笑。本当は続けてUPする予定だったんですが競馬の方が忙しい時期なもので!笑。
>いぁごめんなさい、笑ってしまいました、、、ぷぷっ、、
で、今は、、パイ、、ぷぷっ、、
笑ってくれるのは嬉しいけど笑いすぎです!笑。さきほど悲劇の続きをUPしましたのでまた遊びにいらして下さい!笑。
ええ、ええ。そうです。その通り、ご想像の通りの姿でございます。現在わたしはそのパイ、、です!涙。もうだいぶ生えてきましたけど・・・恥。
マチベー
2006年04月25日 14:47
タ~コさんこんにちは!ご心配頂いてありがとうございました。
>看護士さんって、時々ドッキリするくらい物事はっきりいう時あるけど、
そうですね。僕の見た限りでは、総体的にサバサバした感じの人が多いというか、サッパリした男っぽい性格の人が多い気がしますね。特に救急だと一刻を争う戦場のような現場ですので、なよなよしたりおどおどしていたらやっていけないと思いますね。それで人が死んでしまうかもしれませんので、あんまり優しくてか弱い女性ではまず務まらない仕事だと思います。
>「おめ~子供生んだ事ないだろ!」と言いたくなったよw
経験者は強いですよホント。そういう点では医師よりも看護士よりも遥かによく分かっていますからね。彼らは知識だけでしか話せませんけど、患者は身をもって体験していますから。

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