田中勝春15年ぶりの美酒!歴史は繰り返す!?皐月賞回顧

15日に行われた牡馬クラシック第一弾の第67回皐月賞。


7番人気の伏兵⑰ヴィクトリーが制し、騎乗していた田中勝春騎手のJRA・G1レースでの139連敗がつにストップ!ヤマニンゼファーの安田記念以来、実に15年ぶりとなる人気者カッチーのG1勝利に、いつもは鉄火場のように殺気立っている中山競馬場内も、この日ばかりはほのぼのとした祝福ムードに包まれていました。

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2007年 4月15日(日)3回中山8日11R第67回皐月賞(※予想
1着-⑰ヴィクトリー(7番人気)
2着-⑨サンツェッペリン(15番人気)
3着▲①フサイチホウオー(2番人気)

勝ちタイム 1:59.9
ハロンタイム 12.2 - 11.2 - 12.1 - 11.6 - 12.3 - 12.3 - 12.3 - 11.6 - 12.0 - 12.3
上り 4F 48.2 - 3F 35.9

⑥ドリームジャーニー8着
⑮アドマイヤオーラ4着
①フサイチホウオー3着
⑱ココナッツパンチ9着

スタート直後の3ハロンが35秒5という超スロー。これに我慢しきれなくなったのが気性の難しい⑰ヴィクトリー。いったんは折り合いを欠いて暴走モードに突入し一気に先頭へ。ここまでは凡走する馬の典型的な負けパターンです。
ところが結果的にはこの判断が勝利に結びつくことになるのだから競馬は分かりません。鞍上の田中勝春騎手は引っ掛かってしまった⑰ヴィクトリーを無理に抑え込むのではなく、馬の行く気に任せてそのまま先頭へ導いて2コーナーでは早くも先頭に立ちます。そこからは気分良さげに11秒台後半から12秒台前半の早い平均ペースを保ちながらのマイペースでの逃げ。こうなるとスタミナとしぶとさには定評のあるブライアンズタイム産駒。直線に向いても先頭を走る⑰ヴィクトリーの脚色は衰えるどころかむしろ軽快なほど。最後のゴール前は後方から一気に伸びてきた①フサイチホウオーらに差を詰められたものの、なんとかハナ差でしのいでクラシックの第一関門を突破。兄リンカーンの果たせなかったG1制覇を初めての挑戦で達成しました。

この日の田中勝春騎手の騎乗は往年の岡部幸雄さんの騎乗を彷彿とさせる好判断でした。馬の気分を損ねることなく、自然なやる気に任せて馬の潜在能力を引き出す騎乗ぶりは、かつて岡部ラインに属して騎乗していたカッチーの持ち味全快といったところでしょうか。
またブライアンズタイム産駒の皐月賞優勝はノーリーズンが制した02年以来5年ぶり4勝目。瞬発力勝負ではトニービン系やSS系に分が悪いBT産駒ですが、平均的に早い流れの中での底力勝負にはめっぽう強いこの血統の持ち味が最大限に発揮されました。
兄は菊花賞2着馬ですから母系も距離延長には全く不安なし。距離延びてさらに持ち味を発揮するこの血統ならダービー、菊花賞と続くこの先の3冠ロードが楽しみになってきます。ただし、⑰ヴィクトリーは2千メートル戦でさえ折り合いを欠くほど気性の難しい馬ですから、ダービー優勝への最大の課題は気性面の成長に尽きるでしょう。

人気の2頭、⑮アドマイヤオーラ①フサイチホウオーは完全に脚を余しての敗戦でした。特にフサイチは最後の直線で段違いの爆発力を見せたものの、エンジンのかかりが遅すぎて追って届かずの3着。終わってみれば父ジャングルポケットのレースを再現しているかのようなチグハグな競馬になってしまいました。ただ、敗れてなお強しという強烈なインパクトを残したことだけは確か。この馬の持ち味が最大限に発揮できる東京コースに変わる本番ダービーでは、間違いなくこの馬が主役に押されるであろうことは間違いないでしょう。
アドマイヤもスローな流れを後ろから3番目という位置取りからよく追い込んだものの、いかんせんあの位置から差しきるにはペースが遅すぎました。上がりの3ハロンだけならフサイチと並んでメンバー最速の33秒台をマークしたものの、直線でなんとか4着まで追い上げるのが精一杯。小回り中山の多頭数競馬の難しさを改めて噛みしめることとなりました。

そして2着には人気薄の⑨サンツェッペリンが突っ込み、3連単で皐月賞史上最高配当の162万馬券大波乱を演出。前走のスプリングSでは8着と大敗していたものの、その前は重賞の京成杯を逃げ切るなど、中山の2千メートル戦で2走続けて連対していました。よほどコースの相性が良かったのでしょうか。前走の死んだフリに惑わされたファンも多かったようです。

先週の桜花賞でのダイワスカーレットに引き続き、皐月賞でも「この馬はまだ早いもっと先が楽しみ」と僕が評価していた馬で決まりました。これで2週続けて「まだ早い馬」のG1優勝。時代は先物買いなのでしょうか・・・。この次の予想からは僕に「もっと先が楽しみな馬」と評価した馬が勝利に一番近いのかもしれません・・・。


永遠の雄叫び―ジャングルポケット写真集

この記事へのコメント

家元
2007年04月17日 20:45
マチベーさん、こんばんは。

一昨日の皐月賞、勝春にはビックリしました!15年ぶりのG1制覇、さぞかし美味しいお酒が飲めたでしょうね!まぁ、僕の周りは自棄酒じゃあ!って感じでしたが。
2007年04月18日 14:19
暴れ馬を、それもテン乗りで、しっかり御した勝春君を誉めてあげましょう。そろそろ、運が向いてきたかな。
マチベー
2007年04月18日 20:29
家元さんこんばんは!レス遅くなりましたがコメントありがとうございます!
>一昨日の皐月賞、勝春にはビックリしました!
なんかずっと連敗が続いていくような気がしていましたが、ようやくストップしましたね。勝利インタビューの時のカッチーも、心なしか声が震えていたように見えました。
>まぁ、僕の周りは自棄酒じゃあ!って感じでしたが。
あの結果では勝利の美酒を煽った人はわずかだったのでは?爆笑の田中さんが3連単を200円買っていたとかでみんな騒いでます。トータルで800万近く儲けたらしい・・・凄い!
マチベー
2007年04月18日 20:34
フセイン八木さんこんばんは!コメントありがとうございます!
>暴れ馬を、それもテン乗りで、しっかり御した勝春君を誉めてあげましょう。そろそろ、運が向いてきたかな。
カッチーは連敗中も成績自体は良かったのに、大きいレースで勝てなかっただけなんですよね。大レースを勝つには実力があるだけではダメで、いい馬に乗せてもらえるような運や巡りあわせも必要ですね。このところのカッチーにはそれが少し足りないのかなと思ってましたが、ここでようやくいい風向きになってきました。ダービーでも引き続き騎乗できるといいですね!(音無厩舎はけっこうドライに騎乗する騎手を選びますよね)

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