民主党代表選スタート 小沢vs菅の一騎打ちは終わりの始まり?
民主党代表選に立候補した小沢一郎前幹事長と菅直人首相が都内で共同記者会見を行い、いよいよ党を二分する決戦の火ぶたが切られました。
個人的に思うのは、小沢氏と菅氏のどちらが勝っても民主党に未来は無いのではないかということ。仮に小沢さんが勝てば、党内の運営はその剛腕でまとめあげることができるかもしれない反面、党の最大の支持基盤を失う可能性が高い。民主の最大支持基盤というと公務員の労働組合をイメージしますが、それはちょっと違う。なぜなら本当の意味での民主を支持する最大勢力は都市部の無党派層の浮動票なのですから。
小沢氏はその都市部の無党派層にもっとも嫌われている政治家の一人。実像がどうであるかは関係なく、メディアの影響を受けやすい無党派層には小沢アレルギーが根強い。無党派の票が自民ではなく民主に流れたのは自民党的な政治に対する拒絶感から。しかし、その民主党の代表にもっとも「自民党的な手法を得意とする」小沢氏が就くとなれば、彼らの支持が一気に離れて民主党や政権に対する支持も急速に低下する可能性が強まります。ましてや無党派層がもっとも嫌う政治とカネの問題について、全く自分の口から説明していない小沢氏が日本の顔になるとすれば、無党派のみならず民主党支持者からも多くの人が離れてしまう危険性をはらんでいます。
一方の菅氏、世論調査ではどの媒体の調査結果でも概ね6割から7割の国民が菅氏の続投を支持しています。セレブ出身の2世や3世が幅を利かせる政界にあって、少数派の庶民的政治家の代表とも言える菅氏にはダーティなイメージを持つ人は少なく、限りなくクロに近いグレーだった鳩山-小沢政権からの転換を期待する声にも後押しされているでしょう。
しかし、この高い支持率は決して積極的な菅氏支持の声ではなく、「お願いだから1年で4人目の総理誕生だけは勘弁してくれ」という消極的な支持であることも事実。まだ総理になって3カ月とはいえ、野党時代の威勢の良さが影を潜めてしまった今の菅氏には失望感が強く、多くの国民は日本が大変なピンチに陥っているこの時期に党首選なんてやってる場合かと呆れているだけだことを忘れてはいけません。
しかも、もし仮に菅氏が勝つようなことがあれば、小沢氏が黙ってそれについてくることはちょっと想像しにくい。常日頃から「負け戦は絶対にやらない」と明言している小沢氏が万が一にも負けるようなことがあれば、それこそ松木や山岡や多数のチルドレンといった腰巾着たちを引き連れて党を割って分裂して出て行く可能性も高まるでしょう。
与党が分裂するようなことがあれば政界再編の動きも活発化し、それこそ政治家の意識は政局一本に集中して政治空白を生む結果となって日本はますます混迷を極めることになりかねない。だからといって、小沢氏が出馬を断念して菅氏に一本化するとなると今度は談合政治ということで民主はやはり自民党のコピーだという評価に繋がり、その場合もまた多くの国民から支持を失ってしまうだけです。
選挙をやってもやらなくても、どちらが勝っても負けても、誰も勝者となり得ない民主党の代表選は退くも地獄、進むも地獄の泥沼の様相を呈しています。そんな選挙をやることの損失、損害をもっとも大きく被るのは誰でもない中流以下に属する多くの庶民でありますが、そんな我々のもがき苦しむ呻き声も天上人の如く振る舞う政治屋さんたちの耳には少しも届きそうにありません。
政局混迷に懸念、安定政権を期待=小沢氏には拒否感も-民主代表選反響・米
【ワシントン時事】米政府は民主党代表選に関し、政局の混迷を深める恐れがあると懸念、事態の推移を注視している。同盟関係強化へ政権の安定を期待するためで、在京大使館などを通じ情報収集に全力を挙げる構えだ。小沢一郎前幹事長に対しては、中国重視の姿勢などに拒否感も強い。
日本で短命内閣が続くことに、米国内では冷ややかな見方が大勢。代表選報道では、菅直人首相に「この1年で3人目」などの枕詞(まくらことば)がほぼ例外なく付く。
日米の政府関係者の接触では、米側から「首脳同士の信頼関係を築く暇もない」との苦言が再三伝えられている。首相が勝っても、党内の亀裂から政権が弱体化すれば、失望が広がるのは確実だ。
小沢氏をめぐっては、昨年、大規模訪中団を率いたことがオバマ政権の警戒感を招いた。ワシントンに招請する案も一部に浮上したが、政治資金スキャンダルを抱える同氏を忌避する動きが強まり、立ち消えになった。
最近では「米国人は単細胞」発言も飛び出し、表立っては控えるものの、小沢氏への不快感はさらに増したもようだ。
首相については、就任時に対米重視を打ち出したことを好感する。ただ、米軍普天間飛行場移設の展望は暗く、11月のオバマ大統領訪日を見据えた同盟深化の協議が滞りがちなことに、徐々にいら立ちを募らせている。
オバマ政権の対日政策責任者と近いマイケル・グリーン元国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長は31日、記者団に「今は我慢するしかない。『戦略的忍耐』だ」と嘆いてみせた。(2010/09/01-15:27)
個人的に思うのは、小沢氏と菅氏のどちらが勝っても民主党に未来は無いのではないかということ。仮に小沢さんが勝てば、党内の運営はその剛腕でまとめあげることができるかもしれない反面、党の最大の支持基盤を失う可能性が高い。民主の最大支持基盤というと公務員の労働組合をイメージしますが、それはちょっと違う。なぜなら本当の意味での民主を支持する最大勢力は都市部の無党派層の浮動票なのですから。
小沢氏はその都市部の無党派層にもっとも嫌われている政治家の一人。実像がどうであるかは関係なく、メディアの影響を受けやすい無党派層には小沢アレルギーが根強い。無党派の票が自民ではなく民主に流れたのは自民党的な政治に対する拒絶感から。しかし、その民主党の代表にもっとも「自民党的な手法を得意とする」小沢氏が就くとなれば、彼らの支持が一気に離れて民主党や政権に対する支持も急速に低下する可能性が強まります。ましてや無党派層がもっとも嫌う政治とカネの問題について、全く自分の口から説明していない小沢氏が日本の顔になるとすれば、無党派のみならず民主党支持者からも多くの人が離れてしまう危険性をはらんでいます。
一方の菅氏、世論調査ではどの媒体の調査結果でも概ね6割から7割の国民が菅氏の続投を支持しています。セレブ出身の2世や3世が幅を利かせる政界にあって、少数派の庶民的政治家の代表とも言える菅氏にはダーティなイメージを持つ人は少なく、限りなくクロに近いグレーだった鳩山-小沢政権からの転換を期待する声にも後押しされているでしょう。
しかし、この高い支持率は決して積極的な菅氏支持の声ではなく、「お願いだから1年で4人目の総理誕生だけは勘弁してくれ」という消極的な支持であることも事実。まだ総理になって3カ月とはいえ、野党時代の威勢の良さが影を潜めてしまった今の菅氏には失望感が強く、多くの国民は日本が大変なピンチに陥っているこの時期に党首選なんてやってる場合かと呆れているだけだことを忘れてはいけません。
しかも、もし仮に菅氏が勝つようなことがあれば、小沢氏が黙ってそれについてくることはちょっと想像しにくい。常日頃から「負け戦は絶対にやらない」と明言している小沢氏が万が一にも負けるようなことがあれば、それこそ松木や山岡や多数のチルドレンといった腰巾着たちを引き連れて党を割って分裂して出て行く可能性も高まるでしょう。
与党が分裂するようなことがあれば政界再編の動きも活発化し、それこそ政治家の意識は政局一本に集中して政治空白を生む結果となって日本はますます混迷を極めることになりかねない。だからといって、小沢氏が出馬を断念して菅氏に一本化するとなると今度は談合政治ということで民主はやはり自民党のコピーだという評価に繋がり、その場合もまた多くの国民から支持を失ってしまうだけです。
選挙をやってもやらなくても、どちらが勝っても負けても、誰も勝者となり得ない民主党の代表選は退くも地獄、進むも地獄の泥沼の様相を呈しています。そんな選挙をやることの損失、損害をもっとも大きく被るのは誰でもない中流以下に属する多くの庶民でありますが、そんな我々のもがき苦しむ呻き声も天上人の如く振る舞う政治屋さんたちの耳には少しも届きそうにありません。
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この記事へのコメント
はっきりいってうんざりしていますが、それ以上にあの副代表の山岡とかいうおっさんの顔を見るのが苦痛だ、とお袋さんが言っていました。
限りなく黒に近い灰色おじさんが この先日本の顔になる可能性があるなんて…
いやになりますね。
でも小沢氏は政界再編が最終目的かもしれませんね。
前にそれをし損なっていますから。
まず、西松建設等で資金をたっぷり蓄え、
選挙担当で新人議員を取り込み、
総理選へそれに勝っても負けても政界再編。。
計算どうりかもしれませんね。
やはり総理選も
もっと民意が反映されるようにすべきと思います!!
>あの副代表の山岡とかいうおっさんの顔を見るのが苦痛だ、とお袋さんが言っていました。
母上のお気持ちはなんとなく分かる気がしますね。親分にはとことんゴマをするくせに、他の人間には凄く態度が横柄になるからそういうとこが受け付けないのではないでしょうか。
>限りなく黒に近い灰色おじさんが この先日本の顔になる可能性があるなんて…
前にカンブリア宮殿に出演した時、「総理の椅子には全く興味がない」「肩書きやポストにはまるで関心がない」とおっしゃっていましたが、今回の選挙前の話し合いでは思いっきりポストを要求してたと言います。どっちが小沢さんの本音なんでしょうね。
>いい加減総理大臣は国民に決めさせてほしいなぁ!
おっしゃる通り、今回の選挙は日本にとっても民主党にとっても茨の道が待っている気がしますね。菅総理が勝てば財務省主導の増税路線にシフト、小沢さんが勝てば現実離れしたマニュフェストならぬバラマキフェストが復活。足して2で割ることができたらいいのに。そろそろ総理を国民投票で決められるようにならないですかね。
>グレー(限りなく黒に近い)が黒ということになれば、また、総理交代。。
聞くところによると、今度の検察審査会でまた起訴相当になったとしても、現職大臣は総理が承認しない限り起訴できないルールだそうです。
となれば、小沢さんが総理なら当然それを承認しませんから起訴もできない。つまり、このままだと起訴される可能性が高い小沢さんが、起訴されずに済む方法を考えた結果、一か八かの最後の賭けに出て総裁選への出馬を決めたとも考えられます。
逮捕されたくないから総理大臣になってしまえ・・・って、相当ぶっ飛んだギャンブルですよね(汗)。
何のビジョンも無い地方の名士のボン(しかも馬鹿)とか平気で選びますからね
これは国民も悪いとしかいいようがありません
小沢はともかく鳩山の馬鹿さ加減にはつくづく呆れました
あんな能無しが政治家どころか首相になれる世の中なんて戦後からやり直した方が良いであります
親戚が県議が選挙違反で捕まったら、隣町の警察所が新しく、今度同級生の県議が捕まったら、私の地区より新しい警察署が何んと新しく、多分多分気のせいでしょうが。
どちらも自民国会議員さんが、絡んでいるので。
残念ながら、それを逃げ切る小沢さんのほうが何枚も上手ですね。
多分小沢さん総理大臣習いと思います、なっても続かない。
確か心臓に持病があったと思います。
何じゃこれは、ならないの間違いです。
すみません。
>あんな能無しが政治家どころか首相になれる世の中なんて戦後からやり直した方が良いであります
本当に今の日本は戦後からやり直した方がいい国だと思いますね。でも、やり直しはできないんですよね。
>これは国民も悪いとしかいいようがありません
結局、行きつくところはそこなんですよ。政治家がバカだ、無能だ、腹黒いと文句を言ったところで、それを選んでいるのは自分たち自身。利益誘導で目の前にぶら下げられたニンジンに喜んで飛びつく人間のいる限り、ぼんくら議員は永遠に不滅ですww
>小沢さんの起訴は、検察の嫌がらせですから、郵政の女性の件もありますし、
確かに日本郵政の課長?だかの女性ははめられたっぽい逮捕ですね。日本の警察がいまだにこんなことをやっていることに驚きます。自民寄りなのも戦後長きに渡る長期政権との蜜月が産んだ持ちつ持たれつの関係なのでしょうか。
>多分小沢さん総理大臣ならないと思います、なっても続かない。
長続きしそうにないのは小沢さんも菅さんもどっちもどっちかなという気が。いま選挙をやらなくても、しばらくほっとけば菅さんが自滅するだろうから、その時に小沢さんが出れば良いのにと思いますが、そこまで我慢できないほど小沢さんの怒りが沸騰しているということなのかな。
個人的には小沢さんと菅さんはどちらも極端すぎるので、2人を足して2で割った人が総理になればいいと思いますが、そういう訳にもいかないですからどちらを選ぶかは難しい選択です。
心臓の持病は総理として政権が行き詰った場合に「責任を取って辞任します」ではなく、「体調が悪いのでこれ以上続けられませんから辞任します」という言い訳に使うための伝家の宝刀です。小沢さんのキャラクター上、失敗したから辞めます、ミスの責任を取ってやめますというのはプライドが許さないでしょう。
しかしあのおっさんもすっかり、一郎さんの腰巾着ぶりが板についてきましたね。
関係ありませんが僕は民主党のうえまつとかいう、女性議員の笑顔を見てると何故かいらいらします。
>お袋さんの場合、態度云々というよりも純粋に(?)あのおっさんの顔が嫌いなだけだと
まぁ、見るからに女性受けの良くないタイプの顔ですよね。逆にどういう層に支持されてるのかが興味あります。
>僕は民主党のうえまつとかいう、女性議員の笑顔を見てると何故かいらいらします。
この人はごまかすのが下手な上にウソがつけないんでしょうね。テレビでたびたび野党が喜ぶ発言をして墓穴を掘ってます。
いつも無難なキレイごとしか言わない、言えないくせにやたらTVに出たがるところに僕はイラッとします。要するにつまらん女だなと(笑)。